九州電力玄海原発3、4号機(佐賀県玄海町)を巡り、周辺住民らが九電に運転差し止めを求めた仮処分の即時抗告審で、福岡高裁(山之内紀行裁判長)は25日、差し止めを認めなかった昨年3月の佐賀地裁決定を支持、住民側の即時抗告を退けた。
即時抗告したのは、「原発なくそう!九州玄海訴訟」のメンバー約70人。阿蘇カルデラ(熊本県)の破局的噴火の発生リスクは低いといえず、重大事故が起きる可能性があると主張。避難計画やテロ対策にも不備があると訴え、九電側は「破局的噴火の可能性は低く、避難計画も合理的」としていた。
昨年3月の佐賀地裁決定は「阿蘇カルデラが破局的噴火直前の状態ではないとした九電の判断は不合理とはいえない」と判断。避難計画も適切として申し立てを却下した。(鶴善行)
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